楽曲紹介


2014年の『わさび』、2015年の『かんきり』、2016年の『すだれ』と「Chiquewa流ジャパニーズポップ三部作」が無事に完結し「次は何を作ろうかな…?」とかなり思案したんですが、結局それほど変化無しになってしまいました。こういう音楽がよっぽど好きなんでしょう。

しかし今回は、”わさび・すだれ・かんきり三部作”の裏テーマだった「超絶!卓録を極める」からは少し距離を置いて、特に生楽器に拘らずに作ってみました。
でも「難解なことを難解に聴かせないアレンジ」というテーマに則って作ってます。

01. 消えゆく想い
20代の悶々としていた頃に作った曲。
現在のChiquewaは多少若作りしてるものの完璧にアラフォーなので「20代=1990年代」に作ったんですが、当時小室◯哉さんが”ジャングル”とか”アムラー”とか”ちょべりぐ”とか流行らせてた裏でこういうサウンドも密かに流行ってました。
70'sソウルやR&B、ネオアコとかのブームの流れですかね・・知らんけど。

ドラムス(生)は相棒ぱんだっち。大病からの病み上がり録音にも関わらず流石のクオリティ。脱帽。
ギター類は全てChiquewa。エレピなんかも全部弾いてます。

02. Sweetdays
去年(2017年)に動画を投稿した曲。
あれから色々ありましたが、無事こうしてアルバムに収録できてホッとしています。涙
歌詞は某ラノベを読んで、そのイメージで書きました。あえてどの作品かは書きませんが、青春群像小説ってんですか?ああいうジュブナイルは歳をとってから読むと堪えるねぇ。

動画では”巡音ルカV4x”を使用してましたが、アルバム用は”初音ミク”を使用しています。初音ミクを使用したのは何年ぶりだろ?…でもやっぱり可愛くていいすね。愛してるぜ。アコースティック/エレクトリックギター、エレピ、シンセプログラミング等全てChiquewaです。

03. 私じゃない
エレクトロ系の曲。
『深淵』もそうですが、エレクトロにアコースティックギターをフィーチャーしたサウンドが好きです。それもサンプリングっぽく入れたのが好みで、AKAIのサンプラー(化石)用アコギフレーズ・サンプルがいっぱい残ってるところから見て、大昔から好きだったみたいです。

歌詞ですが、前から「やさぐれたOL」をテーマに歌詞を書くことが多いんですが、別にそういう人が回りにいるわけでもないし、そういうドラマや映画を観るわけでもないんですが・・・書きやすいんですかね?

演奏はエレピ、ギター類、シンセプログラミング全てChiquewaです。

04. 光彩
これも03の『私じゃない』同様「エレクトロ+アコギ」な王道パターンなんですが、ディストーションギターをフィーチャーしたあたりが自称・伝説のスーパーユニット”ぱんちくりん”の『Seven Seas』(”恋竹林”のG-KOBA君作曲)系の曲です。
今使ってるDAW用PCを購入した時に動作テストで打ち込んだものがベースになってるので…2012年に作った曲っぽいです。6年間も熟成されてただけあって、深みが増してます。何の?

演奏はピアノ、ギター類、シンセプログラミング全てChiquewaです。

05. アイノチカラ - LOVE is STRONG -
去年(2017年)に動画を投稿した曲です。
当時ピアプロでやってたチャリティーの楽曲募集に応募した曲なんですが、普通に落選しました。なので歌詞は思い切りチャリティーな感じ(?)です。
もしチャリティー関連でご使用になられたい方がいらっしゃいましたら、是非ご連絡ください。

ドラムスは生で録り直す予定でしたが、思いの外良い感じだったので打ち込みのままです。音源はN.I.の”Studio Drummer”を使ってます。
ギター類、ピアノ、シンセプログラミングはChiquewa、パーカッション類は相棒ぱんだっちです。

06. Faraway
ついこの間動画を投稿した新曲です。
完全に80年代のAOR・・否っ!あのスーパーバンド”T◯TO”を意識した楽曲ですが、特に特定の曲をパクr…意識したわけではなく「雰囲気」を意識したリスペクトソングです。
こういう曲はアレンジがなかなか難しくて、恐らく10パターンくらいテストで作りました。

ドラムスは相棒ぱんだっち。80'sのドラムスと言えば深胴バーチとかなんだけど、ウチのドラムス(SONOR Delite)はメイプル浅胴レインフォースメントだったので、サウンドメイクで苦労しました。
ギター類、エレピ、シンセプログラミングはChiquewaです。

07. きみのために
これも割と古い曲でして、日々悶々としてた20代の頃の曲です。
RnBにしたりブラスロックにしたり・・紆余曲折を経てこのアレンジになりました。おかえりなさい。
このアルバムには何曲かありますが、完全に男性目線の歌詞です。不肖Chiquewaは本当は美少女なんですが、こういう歌詞の方が書きやすいですね。やっぱり。

ドラムス(生・ブラシ)とパーカッション類はぱんだっち、ギター類とピアノ&シンセプログラミングはChiquewaです。

08. Still Of The Night
なんか聞き覚えありそな無さそなタイトルですが、コール・◯ーターでもデヴィッド・カ◯ァデールでもありません。
Chiquewaを知る方にはお馴染み(多分)のフィリーサウンドで、アルバム『すだれ』収録の『ムーンライト』やアルバム『Odyssey』収録の『音速Groover』みたいな感じです。

この曲のドラムはRolandのシンセドラムを使って病み上がりの相棒ぱんだっちが叩いてます。まだ治療中だった頃に叩いてもらいましたが、治療中とは思えない演奏で驚きました。スゴい、マジ、神ゴッド。
ギター類、エレピ、シンセプログラミングはChiquewaです。

09. 大和川
”大和川”とは近畿にお住まいの方ならご存知と思いますが、奈良から大阪に流れるデッカい川で、そのデカさたるや…いえ、大きさはそこそこですが、「存在がデカい」というか、北に流れる”淀川”と並び称される大阪の地域を隔てる川だったりします。首都圏でいう”多摩川”や”荒川”みたいなもんかな?
この歌は、この川を隔てた反対側(南側から北側)へ結婚を期に引っ越しする女性の気持ちを歌ったうたです。

ドラムス(生)とパーカッション類はぱんだっちで、ギター類とピアノ&シンセプログラミングはChiquewaが担当してます。

・・・という約2年の歳月をかけて作り上げた9曲です。

よくCDを聴いてくれた方に「ボカロっぽくない」とか「人間が歌った方が合いそう」というご意見をいただきますが、ボカロ曲は常に「ボーカロイドによる歌唱」をイメージして作ってます。
なので音域とかあり得ないくらい広いし、歌い回しもなるだけ工夫して自然に聴けるようにしているつもりです。

新しいボーカロイドなんかも出てきて日々進化してるみたいですが、個人的にはボカロは巡音ルカV4xくらいが丁度よくて、あまり人間に近付いたらボカロを使ってる意味がなくなっちゃう気がしてます。
人間とボカロって「生ドラムとシンセドラムみたいな関係」というか、どちらにもそれぞれ魅力があって・・・おっと、愚痴になってしもた。

『Sentimentalizer』を皆さまにいつまでも楽しんでいただけますように。

2018.7 Chiquewa